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アキバのアイドルに会える⁉メイドカフェ探訪 ~蘭の夢、桜の城に宿る【#2】~

著:桜城蘭
編:桜城蘭

アキバのアイドルに会える⁉メイドカフェ探訪 ~蘭の夢、桜の城に宿る【#2】~

舞台は雨の秋葉原

雨のJR秋葉原駅前

 この日はあいにくの雨。

 私はJR秋葉原駅前で傘を差し、ある場所へ共に向かう連れを待っていた。


 電気街北口を背にして駅前の景色を眺めていると、目の前には立派なガラス張りの巨大ビル群がそびえ立つ。かつての「アキバ」らしい風景はすっかり影を潜め、今では「東京の一街区」という印象さえ漂っている。

 そんな「東京の一街区」の様相を帯びた秋葉原も、かつては「アキバ」の名にふさわしい独特な街であった。戦後には電気部品の露店が立ち並び、電気街としての地位を築いた秋葉原。家電やパソコンが普及すると共に、ここは日本随一の電気・電子の集積地となった。
 1990年代には、アニメやゲームといったヲタク文化の拠点へと変わり、秋葉原はマニアが集う「聖地」として国内外に広く知られるようになり、2000年代には観光地化が進むと同時に、ヲタク文化が一般化し始め、秋葉原の個性は徐々に変化していく。
 そして今、再開発による大規模ビル群が立ち並び、秋葉原はヲタクの町というよりも、「新しい東京の姿」を象徴する街へと変貌を遂げつつあるのである。

 しかし、今もなおこの街には他の都市にはない唯一無二の魅力的なスポットが残っているのも確かだ。本記事は、そうした場所で輝きを放つ秋葉原のヲタク文化の一つを体験した記録である。

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”アキバのアイドル” がいる街

 そもそもこの街を訪れた目的は、記事タイトルにもある通り「メイドカフェ(メイド喫茶)」に行くことだ。「メイドカフェ」と言えば秋葉原、というわけである。

 この記事に目を通して頂いている方の多くは、「メイド」という言葉自体は見聞きすることがあっても、普段の生活ではあまり意識する機会がないのではないだろうか。では、この「メイド」は秋葉原という街にとって、どのような存在なのか。

 ある人はこう言う。

 メイドって言ったら、まぁ”アキバのアイドル”みたいなもんですからねぇ
 ねぇ~、それはちょっとねぇ~…、世間は許してくrえゃすぇんよ…。

世間は許してくrえゃすぇんよ

 何が「許してくれない」のかとか、そういうことは一旦置いておいて…。

 メイドと言ったらアキバのアイドルみたいなもの

 そう。「メイド」とは、ここ秋葉原という街にとって”アイドル”みたいな存在であり、その「メイド」に会える場所が「メイドカフェ」なのである。

 それでは、スーパーざっくりな「メイド」の印象を掴んでもらったうえで、体験記をご覧頂く前に、まずは「メイドカフェ」についての簡単な紹介をしようと思う。

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メイドカフェ(メイド喫茶)とは

 Wikipedia先生が言うには「メイドカフェ(メイド喫茶)」の説明はこうだ。

メイド喫茶(メイドきっさ)、若しくはメイドカフェ(英語: Maid cafe)とは、メイドになりきった店員が、客を「主人」に見立てて給仕などのサービスを行う喫茶空間のことで、主に日本に展開し存在する飲食店の一種である。

メイド喫茶 – Wikipedia

 上記の説明にあるように、通常の飲食店とは異なり『メイドになりきる』『客を「主人」に見立てて給仕などのサービスを行う』といった「コンセプト」があることが「メイドカフェ」における大きな特徴の一つである。

 このような何かしらの「コンセプト」を持った飲食店は「コンセプトカフェ(通称:コンカフェ)」と呼ばれ、2025年現在において「メイドカフェ」から派生した「コンカフェ」の数は秋葉原エリアだけで約400店ほど、日本全国に目を向ければ約2,000店を超える数の店舗数があるようだ。1

コンセプトカフェ(コンカフェ)の種類

 秋葉原エリアだけで約400店と、非常に多くの「コンカフェ」があるわけだが、その「コンセプト」の数も多岐にわたる。
 以下はほんの一例2であり、今もなお時代に合わせた「コンセプト(例:AIを搭載したメイド型ロボット3 等)」を取り入れた「コンカフェ」が次々と現れ、その勢いは留まることを知らない。

  • メイドカフェ
  • 男装カフェ
  • 忍者カフェ
  • 執事カフェ
  • 学園系カフェ

日本が世界に誇る文化となった「メイドカフェ」

 では、「コンカフェ」の起源である「メイドカフェ」の歴史はどこから始まったのか。そのルーツを探るうえで重要なメイドカフェや、主要なメイドカフェを紹介していく。

CURE MAID CAFÉ

 現在の常設型メイドカフェの起源となったのが、2001年に秋葉原に開業した「CURE MAID CAFÉ4である。

 「CURE MAID CAFÉ」は癒し空間をコンセプトとし、クラシカルなメイド制服を身に着けたスタッフが給仕するというスタイルをとっているが、その他は一般的な喫茶店と大きな違いはない。そのため、所謂「萌え~(※1)」なメイドカフェのイメージとは異なり、ヲタクスピリッツを有していない方でも訪れやすい点が特徴である。

 また、同メイドカフェではアニメやゲームとのタイアップが多く、特に「ラブライブ!」や「冴えない彼女の育て方」などの作品を愛するファンにとっては聖地となっている。5678

(注)※1 … 「萌え~」は、後述の「あっとほーむカフェ」発のグループ「完全メイド宣言」が「ユーキャン 第22回 2005年 新語・流行語大賞」にてトップテンを受賞したワード9

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